私たちはまだ日本には存在しない郊外型の「本の町」を日本のどこかで実現することに取り組んでいます。
我々がイメージする「本の町」とは”ブックツーリズム”(本を核とした観光のスタイル)を基本とする町おこしのプランです。
そのイメージを現実のものとするため、2009年8月と2010年9月に長野県伊那市高遠町市街地地域を舞台に、全く新しい形の本のイベント「高遠ブックフェスティバル」を開催。短期間でしたが全国各地から通常期の高遠町中心部の人口を上回る約2000~3000人のお
客様を集め、本による町おこしの可能性を広く示すことができました。
このイベントはブックフェアやフェスティバルと聞いて一般的に考えられる、出版社のプロモーションや本の売買だけのイベントではなく、書店やイベント会場のみならず一般の民家や駐車場、路地、河川敷など高遠の市街地全体を舞台に、地元の方とお客様が主役となって開催されたところに特徴があります。
これにより日ごろから本に親しんでいる皆様は勿論、本そのものには興味が無い、あるいは読書を習慣としない人々にも本をとりまく様々な楽しみ方を感じていただくきっかけになるとともに、町の人々にとっては地域の持つ新たな魅力を再発見し、自らの創意工夫により町の活性化をすすめてゆくきっかけとなるものでした。
わたしたちが目指す「本の町」がこのフェスティバル期間中に具体的な姿となって現れたのでした。